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事業計画書

事業計画の重要性

新規事業(新規開業)を立ち上げる際に、「事業計画書」を準備します。この事業計画書は、先生の頭のなかにあるこれからしたいこと、やってみたいこと、理想、想いなどを実際に紙面上に描いてみるという作業です。事業計画書としてアウトプットすることによって、今まで気づかなかった課題が見つかったり、本来の目的や目標を再認識することができたりします。「自分のために作る事業計画」です。しかし、事業計画書は、自分のためにだけ作成するのではなく、資金調達のために金融機関に融資の相談に行く際には必ず必要になる書類のひとつです。さらに一緒に仕事をしてもらうスタッフへ自分の考えを理解、賛同してもらうためのツールとしても重要です。そして、公私にわたってサポートしてくれる家族と夢を共有するためにも活用することができます。このように、一度自分の考えを表に出してみるという作業には、多くのメリットがあります。
 では、事業計画書には、何をどのように書けばいいのでしょうか。何か決まった書式があるのでしょうか。結論から言うと決められた書式はありませんが、事業計画書に記述する項目は大よそ決まっています。その項目は以下の通りです。

 

1)事業の概要

標榜する診療科はもちろんですが、どのような診療内容なのか。特徴は何か、専門的な内容は何かなど

2)(先生の)経歴、職歴、資格

十分な経験を持っている。専門医の資格を持っているなど

3)事業を計画した動機、背景、想い

この点が最も重要です。先生の率直な考えを訴えます

4)事業の収益性分析、SWOT分析

開業1か月後、6か月後、1年後などシミュレーション(試算)結果や、売り上げ目標計画などの今後のスケジュールや事業の(自己)SWOT分析などもあると良いでしょう

5)ターゲットや市場の特徴(市場調査など)

開業予定地が決まっている場合は、その予定地を中心に半径2キロ、5キロ、10キロなどと決められた範囲のなかの住民分布の状況、年齢3区分の人口、昼間人口と夜間人口、持ち家率などを算出します。さらに同じ地区に競合するかもしれないクリニックの有無なども重要です。また、国道や線路の配置や人の流れなどについても記述しておきます。特に開業医の場合、「近い」ということが最大の患者誘因項目ですが、国道や線路を渡って、あるいは、橋を渡って患者が来院することは非常に稀ですので地形的なことにも注意が必要です。

おわりに

事業計画書で特に重要なのは、資金調達を意識して金融機関の担当者に理解してもらうように分かりやすく記述することです。医療について素人が読むということを意識します。したがって、あまり専門的になり過ぎず、専門用語なども極力使わない方がよいでしょう。
 注意点としては、あまりに非現実的な事業計画や売上目標などは、現実性が低いと判断されてしまう可能性があります。さらにターゲットとして考えている患者層もあまり、絞り込み過ぎないようにしましょう。極端に絞り込んでしまうと、事業が成功する確率が低くなると考えられてしまう危険性があります。そして近年は少子化の影響などもあり、人材不足が深刻化していることもあり、スタッフ確保の目途が立っているかどうか、あるいはスタッフ確保についての先生の考え方が甘くないかなどもチェックされる点ということを念頭に置いた内容にした方が良いでしょう。

株式会社FMCA代表取締役 藤井昌弘

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